APOE についてお話しましょう

認知科学


「アルツハイマー病の遺伝子」について聞いたことはありますか? この遺伝子は APOE ( アポイー ) と呼ばれています。

これは、アポリポタンパク質Eと呼ばれるタンパク質を作るために、身体に指示を与える DNA の単位です。

よく見ると、この名前アポリポタンパク質 (apolipoprotein) の中に、「脂質 ( lipid ) 」という言葉に近い用語が含まれています。このタンパク質は、脂質 (脂肪とも呼ばれます) と結合してリポタンパク質を形成します。これらのタンパク質は、血液を介してコレステロールと他の脂肪を運びます。

これが脳の健康とどのように関連しているのでしょうか? 健康的なコレステロール値は、心臓を健康に保ちます。 そして、心臓にとって良いことは脳にとっても良いことなのです。脳は、認知力を明敏に保つために、十分な酸素が含まれた健康的な血流を必要とします。

APOE 遺伝子には、ε 2、ε 3、およびε 4 の 3 つのパターンがあります。ε 4 を持つ遺伝子型の場合、遅発型アルツハイマー病を発症するリスクが高まります。APOE-ε 4と脳内のアミロイド斑の増加の間には関連性があります。

両親のどちらか、または両方からε 4 遺伝子を受け継いだとしても、アルツハイマー病そのものを受け継いだわけではありません。 単に、この病気になるリスクが他の人よりも高いことを意味します。

APOE-ε 4を自分が保持しているかどうかについて、どのように確認したらよいでしょうか? 医療機関で、簡単な血液検査を行い調べる事が出来ます。ただし、このテストによって病気になるかどうか確実に予測は出来ない点を注意してください。病気になるリスクが高いかどうかだけわかります。 APOE-ε 4 の約 300 人を対象としたある研究では、25% がアルツハイマー病を発症したことがわかりました。一部の科学的知識によると、女性の記憶力は男性よりも APOE-ε 4 による影響が大きいことが示唆されています。

APOE-ε 4 はアルツハイマー病のリスクを高めますが、この遺伝子を持つ方にも朗報があります。 APOE- ε 4を保持している場合でも、アルツハイマー病のリスクを減らすことができるのです。研究では、認知予備脳を増強するとリスクが約 50%減少することが示唆されています。

では、認知予備脳をどのように構築すればよいのでしょう? 実は、今あなたは、それを既に構築しているのです。 新しいスキルを学び、新しい情報を取り入れ、語彙を増やすことは、あらゆる種類の脳トレーニングのうちの 1 つです。

6 つの生活習慣領域を利用して、脳を健康に保ち、認知機能低下のリスクを減らすための新しい習慣を身に着けることができます。恐らく、あなたは今新しい習慣に取り組んでいることでしょう。

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